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「町長室から」
 平成26年第1回三木町議会定例会の開会に当たり、町政運営の所信を申し上げますとともに、平成26年度当初予算の概要についてご説明し、皆様のご理解とご協力を賜りたいと思います。

 平成26年は、10年ぶりの人口増加という喜ばしいスタートを切りました。

 私は、就任以来、「まちづくりは人づくり」を基本理念として、住民にとって分かりやすい行政、住民に身近に感じてもらえる行政、住民の声が反映される行政を念頭に、それまでの町政を全て見直し、スピード感をもってさまざまな課題に取り組み、一定の成果を挙げることができました。

 これまでの取組みを温かく支え続けてくださいました皆様に心より感謝申し上げます。

 しかしながら、まだやるべきことは多く、新たな課題も出てきております。

 昨年9月の町議会定例会において、町民の理解が得られるのであれば引き続き町政を担わせていただきたいという私の思いを表明いたしました。

 今後も、住民サービスを低下させることなく、これまでの取組みを進化させ、各般にわたる施策を着実に推進するとともに、将来を見据えた新たな施策や方向性を示し、町民と行政が進むべき方向や目的を共有し、協働の経営という形に向かって進む新たな始まりの年にするべく、全力で取り組む覚悟と決意を改めて強くしているところであります。

 今、我が国は、長年続いたデフレ経済から脱却しつつあり、緩やかではありますが景気回復の兆しが見え始めています。

 地域経済への波及効果に期待を寄せていますが、一方で、消費税率の引上げによる景気への影響も懸念されており、人口減少、少子高齢社会における持続可能な社会保障制度の確立なども求められております。

 そうした中、本町では、人口減少、少子高齢社会に立ち向かうため、日本一子どもを産み育てやすい町をめざして、子育て支援策の充実に力を入れ、定住促進を図るさまざまな取組みを進めているところであります。

 新年度からは、結婚のきっかけとなる出会いの機会や情報の提供を行う「結婚支援事業」、産後の家事援助を行う「子育てホームヘルプサービス事業」のほか、学校関係では、新しい安全基準に適合した遊具の整備や氷上放課後児童クラブの施設整備、また、空き家を活用して移住者を受け入れる本町独自の施策立案に向けての調査・研究などにも取り組んでまいります。

 また、関係する施策を体系的にして、強力に推進するためのキャッチコピーもつくりました。

 「みきを故郷(ふるさと)に えぇんちゃうん!子育て大作戦」
 
  であります。

 この旗印の下にさまざまな施策を展開するとともに、町内外に情報発信することにより、三木町に対する良いイメージを持っていただき、定住・移住促進につなげてまいりたいと考えております。

 さらに、百眼百考会議の提案事業、南海トラフ巨大地震等に備えるための防災・減災対策、定住促進を図る下水道整備など生活環境の整備、まちづくりを支える人づくりなども大変重要であります。

 そして、各種施策を推進していくためには、町民の信頼を得られることが第一であります。

 住民本位の、行政らしくない行政を進めるため、人材の育成や職員の意識改革、組織風土改革に、引き続き、取り組んでまいります。

 本年10月には、町制施行60周年の節目を迎えます。

 多くの先人達が育んできた故郷三木町をさらに飛躍発展させ、心豊かで誰もが誇りを持てる、誰もが住みたくなるような町にしていく、日本一子どもを産み育てやすい町にしていく、そのため、私は、今一度、気持ちを新たにし、全力で取り組んでまいります。

 それでは、当初予算案についてであります。

 平成26年度の予算編成におきましては、厳しい地域経済と地方財政状況を踏まえつつ、百眼百考会議の提案事業、子育て支援や教育環境の整備・充実、防災拠点施設整備、下水道施設整備、まちづくり推進などの重点事業を始め、町民生活に直結した事業の着実な推進に向けて編成作業に取り組んだところであります。

 その結果、平成26年度の一般会計当初予算の総額は、25年度を10・4パーセント、8億3千8百万円上回る88億8千8百万円となっております。

 防災緊急避難施設(仮称)建設事業や下水道事業の本格着手に伴う繰出金、対象を中学生までに拡大した子育て医療費助成事業、国の施策である臨時福祉給付金などの政策的経費を除けば、ほぼ横ばいとなっており、引き続き、無駄を省き、効率的な行政運営に努めてまいります。

 歳入面におきましては、国の景気対策の効果や税制改正による税収の増加が見込まれるため、町税収入は、前年度対比2・5パーセント増の25億8千7百万円余を見込んでおります。

 地方交付税につきましては、国における地方交付税の総額が減額されている中、本町においては、人件費の抑制や地方債残高の削減など行財政改革の取組みに対する加算が見込まれ、前年度と同額の19億円を、地方交付税の振替措置である臨時財政対策債も同様に3億7千万円を計上しており、財政調整基金からの繰入金8億千5百万円を含めた平成26年度の一般財源総額は、2パーセント増の61億3千万円余と見込んでおります。

 歳出面におきましては、人件費、扶助費、公債費を合わせた義務的経費の総額が前年度対比0.3パーセント増の37億5千5百万円余、防災緊急避難施設(仮称)建設事業など普通建設事業費が6億8千万円余増の12億8千2百万円余となっております。

 特別会計につきましては、国民健康保険事業など7つの特別会計で、総額75億6千万円余となっており、水道事業会計につきましては、収益的支出で、5億千6百万円、資本的支出で、2億4千3百万円余を計上しております。

 百眼百考会議の提案事業につきましては、「獅子たちの里 三木まんで願。」や町道高野大宮線の拡幅、まんでがんふれあいホームの運営などの継続事業のほか、総合運動公園の施設整備や障がい者支援相談窓口の設置、曇らない道路反射鏡の設置など18事業に、1億3千6百万円余を盛り込んでおります。
 5点目は、「こころ豊かで文化の香り高いまちづくり」についてであります。

 学校施設整備につきましては、全ての小学校の放送設備を緊急放送にも対応した最新のものに更新し、ロッカー改修も引き続き行います。

 中学校では、運動場の排水対策工事を行います。

 幼稚園に新たに、補助支援員と事務補助員を配置し、教員の業務負担の軽減等を図り、教育活動に集中できる環境を整えます。

 放課後児童クラブにつきましては、氷上小学校において4教室を増設します。

 これにより、現在、校外に開設している2教室を敷地内に確保できますので、児童および保護者の負担が軽減されます。

 国際交流・姉妹都市交流につきましては、引き続き、カナダ・ディズベリー町、北海道七飯町との交流を実施し、ホームステイや教育・文化・スポーツ等における交流を通じ、相互の友好を深めてまいります。

 生涯学習、文化芸術の分野につきましては、サンサン館みきや文化交流プラザと連携し、学習環境を整えるほか、喜びや感動、驚きを与えることができるような事業展開を図ってまいります。

 社会体育およびスポーツの振興につきましては、スポーツ人口の裾野の拡大や競技力の向上のための施策に積極的に取り組んでまいります。

 総合運動公園野球場の外野部分に天然芝を植栽します。

 愛着心を持っていただくため、植栽作業は、利用者等のボランティアも入れて行う予定であります。

 また、第2サッカー場西側の森林に、アスレチック施設や遊歩道を有する公園を整備します。子どもの体力向上と家族連れなどで自然環境に親しむことのできる特徴ある施設にしたいと考えています。
 最後に、「ともに考え行動し自らが参加するまちづくり」についてであります。

 隣近所や地域の連帯意識が薄れてきている中、防犯・防災・教育・環境・福祉など、地域が抱える課題の解決には、行政と住民が、それぞれの得意分野を生かしながら協働で取り組んでいくことが必要です。

 町民と行政が適切な協力関係で支え合いながら、自主性・主体性を持った地域活動が行える「町民と行政による共助のまちづくり」の実現をめざし、引き続き、まちづくり推進事業に取り組んでまいります。

 25年度に行った町民や自治会長、広報委員に対する意識調査を参考に、自治会の活性化や再生、ボランティア活動や芸術・文化・スポーツ活動などを通じた人と人とのつながりを生かした、本町独自の持続可能なまちづくりを進めてまいります。

 また、今月、社会福祉協議会を事務局とする三木町ボランティアセンター(仮称)を設立することとしており、災害時はもとより、平時におけるさまざまな活動にも期待しております。

 以上が、平成26年度の町政に臨む私の所信および町政の基本方針であります。

 私は、ふるさと三木町のため、町民のため、粉骨砕身、全身全霊を捧げて町政運営にあたる覚悟でありますので、皆様のご理解、ご支援をお願いします。

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